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「それで断っちゃったわけ?」
「うーん……」
日直は学校の面倒くさい当番のトップスリーに入る。
号令も面倒くさいし黒板消しも面倒くさいし日誌の記帳も面倒くさい。
本日の出来事について俺が感想を捻り出すのを、すでに無人となった隣の席に腰かけながら晃が待っている。
「なんでまた」
「……なんかあの子ちょっと苦手で」
「はあぁ? 堀口楓を無理とか言うなら大抵の女子は無理ってなるからな。なんなのお前。そんな面食いなの?」
「違う」
晃によると堀口さんは男子人気の高い子らしい。
ほぼ接点のないところは俺と変わらない晃だって下の名前まで知っている。
学年別人気順の上から三番目くらいらしい。そんな順位があったことすら俺は気づいていなかった。
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