とあるアークスの日常

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『ここは・・・夢の中・・・?』 リリーは辺りを見渡しながら気配を探る。 『いい加減出てきたら?貴女?』 リリーはため息を吐いて気配の場所を見る。 『フッ。久しいな。お前。』 そこにいたのはダークファルス【仮面】(ペルソナ)だった。 『ねぇ。貴女は辛くない?一人で背負って。』 リリーは【仮面】(ペルソナ)にさっきから思ったことを問う。 『フッ。言ったであろう?私はマトイの笑顔の為にやったと。それはお前も同じだろう?』 【仮面】(ペルソナ)はにこやかな顔で答を言う。 『それは・・・そうだけど・・・』 リリーは【仮面】(ペルソナ)の答に言葉を失う。 『ならば、良かろう?表のお前も裏の私もマトイの笑顔の為に出来ることをすれば良いのだから。』 『っ!それでもアタシは貴女も助けたい!!』 リリーは【仮面】(ペルソナ)の言葉をさいぎって怒鳴る。 『・・・お前らしいな。』 【仮面】(ペルソナ)はそう言ってコートエッジを取り出す。 リリーも同様にコートエッジを取り出す。 『はぁ!』 2本のコートエッジから火花が飛び散る。 『中々やるわね。貴女は』 『フッ。お前もな。』 二人は互いの得物を弾いて距離を取る。 『やぁ!』 再び二人のコートエッジが火花が飛び散り鍔迫り合いになる。 『お前は優しすぎるな。』 【仮面】(ペルソナ)は呟く。 『それは・・・どうも・・・』 リリーは押されぎみに成りながらでも返す。 『お前の優しさで多くの救って来たのだ。それで良いだろう?それにシャオが演算しているのだろう?』 【仮面】(ペルソナ)はリリーを押し返す。 『そうだけど!!アタシは直ぐに貴女を助けたい!!』 リリーの瞳から涙が溢れてきていた。 『フッ。マトイも泣き虫だがお前も泣き虫だな。』 【仮面】(ペルソナ)はコートエッジ仕舞いながらリリーの肩を掴む。 『先の事何てわからない。それでもお前もマトイも前を向いて歩いている。それは紛れもない事実の事象だ。それに未来はわからないから面白いのよ。』 【仮面】(ペルソナ)は言う。 『そうね。未来はわからないから面白いわね。』 リリーは無理やり泣き顔から笑い顔にした。 『もう大丈夫だな。』 【仮面】(ペルソナ)は背を向けて歩きだす。 『えぇ。大丈夫よ。またいつかね。』 リリーはそう言って【仮面】(ペルソナ)と反対側に向かって歩き出した。
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