第1章~再会~

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「涼太は相変わらず染めないんだね」 ずっと変わらない涼太の黒髪。 優子は染めてほしいと言うけど、黒髪は色黒の涼太に似合っていて、あたしは好きだ。 「俺はいいのー。にしてもまた菜月と優子と、こんな風に話せる日が来るなんて感動!」 「そのセリフ聞き飽きたってば」 「だってそうだろ?俺あの時二度と、会えないと思ってたし」 「大袈裟な。たかが、隣の隣街くらいじゃ会えないわけないでしょ」 そう… あたし達は同じ幼稚園で、もちろん小中と同じだった。 でも中学2年の途中、涼太は突然電車で4駅先の少し遠い街に引越してしまった。 理由は両親の離婚。 父親に引き取られた涼太は、お父さんの地元でもある4駅先の街に戻ってしまったのだ。
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