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「同じ高校だったんだね。お互い知らないとか超ウケる!」
アキちゃん
同じ中学だったけど、ほとんど接点なかったから気付かなかった。
ってかあんなに大人しくいつも教室の隅で、本を読んでいた、根暗な子がこんなギャルに…
化粧も濃いし禁止の金髪は、グルグル巻かれていてパンツが見えそうなくらいのスカートと、胸が見えそうなくらいのブラウス。
喋り方まで変わっていて…
友達がいなく、いつも一人で本を読んでいたアキちゃんの面影はなかった。
「ア、アキちゃんずいぶん変わったね」
言葉を失っている優子を横目に、アキちゃんに話しかける。
「そう?まぁずいぶん学校来てなかったし、久しぶりぃって感じ~」
「なぁ菜月誰なの?」
隣の涼太がアキちゃんを見ながら、興味深々であたしに聞いてくる。
「涼太覚えてない?」
「えっ!涼太って、三浦くん?」
あたしが話し出すより先に、アキちゃんが驚いたように口を開く。
「そうだけど」
「うわぁ懐かしい。三浦くんが転校する直前に家の前で会ったアキだよ。タナカアキ」
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