4月28日(木)午後3時59分

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エリがコクンと頷いた。 「じゃあお巡りさんが来たら証言してあげてね。  私も一緒に居てあげるから安心してて!」 「女性の敵は許せないからね・・・、  僕も側に居て成り行きを見守らせてもらうよ。」 あっ!エリの隣に来た男子って・・・、 蓮高の王子様じゃん! うわぁ~、良いな~! 「まさに四面楚歌ね!  そろそろ観念して示談交渉でもしたら?」 おねーさんがオタクを指差して言った! あっ、そうそう、示談だよ示談! 慰謝料でお小遣い稼ぐ為なんだからね! 「そうそう!  今なら慰謝料払えば示談にしても良いんだよ!」 おねーさんに便乗して言っとこう。 警察絡むと時間かかるし・・・。 「何回も言ってるが、俺は触ってなど無い!」 そろそろ諦めろよオタク~! 「目撃者まで居るのに、まだしらを切るのね!」 メガねーさんがそう言って肩をすくめてさらに言う。 「全く困ったものね~、  己のケダモノじみた情欲を抑えきれずに、  汚れを知らぬ乙女の白き双丘に指を這わせて、  その指で双丘の奥深くに咲く花・・・、」 「お前は官能小説の読みすぎだ!  このムッツリエロメガネ!」 「なっ、ムッ、ムッツリ・・・、何ですって~!」 メガねーさんがオタクに言われた事に怒ってる。 おねーさんが思わず、 「ぷっ!」 と吹き出した。 「笑ったわね・・・、  大体アンタお堅い法律書ばっかり読んでるから、  胸もお堅いまんまなのよ~!」 「はぁ?何なんですかそれ~!  デカけりゃ良いってモンじゃないんですよ!  そんなの年取ったら垂れちゃって、  どうしようも無くなるんですからね~!」 「な、何ですって~!」 「オイ!お前ら落ち着け!」 「何よ~!大体アンタが貧乳とか言うからでしょ!」 「そうよ!  官能小説とか読んだ事無いわよ!  ちょっと内容が過激な恋愛小説読んだだけよ!」 何なのコイツら? アタシら放ったらかしかよ! あ、やっと警察来たよ~! 「あの~、痴漢って聞いて来たんですけど・・・、  三角関係のもつれの痴話ゲンカだったんですか?」 「痴話ゲンカじゃねえ!」 「痴話ゲンカじゃねえ!」 「痴話ゲンカじゃねえ!」 息ピッタリじゃんコイツら・・・。 まぁ、警察二人も来たし、 やっとこれで話が前に進みそうだね。
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