4月28日(木)午後3時59分

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「じゃあ、痴漢って事ですね~。  えっと、被害者はどなたですか?」 「アタシです!この男にお尻触られたんです~!」 アタシはオタクを指差して言った。 「そうですか・・・、どんな風に触られました?」 「初めはスカートの上からだったんですけど、  スカートの中まで手が入ってきて触られました。」 「下着の中まで手が入りましたか?」 「下着の中までは入ってません。」 「解りました。  一応被疑者にも事情聴取しますんで、  少しお待ち下さいね。」 警察はそう言ってオタクの方に行った。 「あの子が、  お兄さんに触られたって言ってるんだけど・・・、  触っちゃった?」 「俺は触ってなど無い!」 「ここじゃなんだから、  ちょっと警察署の方まで来てもらえませんか?」 「良いだろう!・・・と言いたい所だが、  そこに居る目撃者とやらにも、  事情聴取したらどうかな?」 「じゃあ、  目撃者にも事情聴取したら来てもらえますか?」 「無論かまわんよ・・・。」 オタクはそう言って腕組みした。 ・・・偉そうに。 警察がエリのそばに行った。 「目撃者って、どなたです?」 「はい、私です!」 「えっと、どんな風に触られてたのかな?」 「最初はスカートの上から触ってて、  その後はスカートの中まで手を入れてました。」 エリとは打ち合わせ済み~! まぁ、いつもおんなじ事言ってんだけどね~。 「被害者と証言が一致してますね。」 「あ~、こりゃ間違いないなぁ~。」 若い警察とオッサンの警察が話してる。 「ありがとうございました、ご協力感謝します。」 とオッサンの警察がエリに敬礼したら、 「フフフ、ヒヒヒ、ヒャハハハッ!」 と、オタクが変な笑い方して、 「とうとう証言までしてしまったな・・・、  最早言い逃れは出来んぞ!」 って言った。 言い逃れは出来んぞ・・・、って何言ってんの? 「ちょっとお兄さん、一体どうしたの?  それより一緒に署まで来てもらうから。  拒否したら緊急逮捕って事になるよ?」 警察はちょっとビックリしてたけど、 オタクにそう言って連れていこうとした。
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