緊急幹部会議

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「なるほど・・・、ビデオカメラの映像を、  痴漢をして無い証拠にするって事ね。  あ・・・、鏡司君。  私と詩夜璃が痴漢されたらどうするの?」 「我慢しろ、減るもんじゃないだろ。」 「そう言う問題でも無いわよ・・・。」 先輩が呆れたように言う・・・。 「あ、守屋~。  作戦は判ったんだけとさ~、  やっぱり瑕疵が有るわよ~。」 「何?どこに瑕疵が有ると言うのだ!」 「佐和田美香が、  痴漢詐欺やるって決まって無い事よ。  毎日痴漢詐欺やってる訳じゃ無いし。  私達が張り付いてる間にやってくれないと、  アンタが真犯人になるのよ~。」 「詩夜璃・・・、  それはそれで面白いから問題無いわ。」 「あ・・・、それもそうですね~。」 「お前ら他人事だと思って面白がるな!」 「あ、後ね~、  『勘違いでした、ごめんなさい。』  って言い逃れするとか、  ダッシュでその場から逃げるとか、  逃げ道あるわよ。」 「それをさせないために、  お前達にヤツらの味方の振りをしてもらう。  警察官に対して証言してしまえば、  勘違いなどの言い逃れは出来なくなるからな。  騒ぎが起きたらヤツらの隣に行き、  アイリーンとシヴァ若しくは俺が佐和田担当、  ウンディーネとアドニスは三反田担当として、  会話の録音と逃走時の確保を頼む。」 「なるほど・・・、  警察官に証言するように仕向けるのね。  それなら示談金とか慰謝料とか、  ついでに言わせるように誘導するか・・・。」 「流石だなアイリーン!  虚偽告訴による逮捕では無く、  示談金目当ての詐欺と認知させて、  罪が重くなるよう仕向けるとは!」 「まぁね~、  それで退学になるわよって脅せば、  反省文なんか簡単に書くでしょうしね。  ・・・あ、後ね~。」 「詩夜璃、いい加減にしなさい。  やる前から色々と、  問題提起ばかりしてても始まらないのよ!  色々と考えてたって、  突発的なトラブルは起きるものなの!  とにかくまずは作戦をやってみること!  これが大事なの!」 先輩にそう言われては、 私としては黙るしかない・・・。 先輩の本心は、 何かミスが残ってて作戦が失敗し、 守屋が真犯人として、 自首する事になるのを望んでるのでは? ・・・と、勘ぐってしまう。 まぁ、私が言いたかったのは、 三反田が被害者役だったらどうするのか? って事なんだけど・・・、黙っとこう。
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