4月24日(日)午前11時36分

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「罰金で済むとかそういう問題じゃ無いです!  被告人を罪と向き合わせ、真摯に反省を促し、  更正させるのも弁護士の務めですよ!」 守屋にしてはマトモな事を言ってる。 「依頼人は無罪だ!  依頼人は最初から否認してるし、  状況的にも痴漢なんて絶対出来ない!  右手はつり革掴んでて、  左手で奥さんとメールしてる。  だけど検察は、  被害者と目撃者の証言だけで起訴しやがって!  判事も検察寄りに成っちゃってるし・・・。  そこで!  正義の戦士守屋君の登場って訳なの~!」 「正義のとかの形容詞付けたって嫌ですよ!  ・・・大体何で俺なんですか!」 「だって・・・、  脅して言う事聞かせられるの・・・、  お前だけなんだからな~!」 そう言って太刀川弁護士は、 鞄から一枚の紙を取り出して見せる。 「あっ!・・・通帳のコピー!」 私は驚いて言った! 太刀川弁護士が取り出した紙は、 あの時の偽造通帳のコピーだった! 守屋はその紙を瞬時に奪い取り、 店の外へダッシュして出て行った・・・。 「・・・・・・。」 「・・・・・・。」 あまりの素早さに呆然と見送る私達・・・。 「九条・・・、  守屋にメールしてくれるか・・・、  後、20枚くらい有るよってな・・・。」 「はい・・・、解りました・・・。」 流石に抜け目無いな・・・、この人・・・。 守屋にメールした後、ラーメンの残りを食べ始めた。 麺が無くなったので、 残ったスープにご飯を入れようとした時、 「待て九条・・・。  それどうするんだ?」 「えっ、  スープに入れておじやにするんですけど・・・、  先生やらないんですか?」 「うん・・・、アタシやんない・・・。」 「美味しいんですよ~!  今度やってみて下さいよ~!」 「うん・・・、気が向いたらな・・・。」 全部食べ終わってお茶を飲んでいたら、 守屋が帰って来た。 そして太刀川弁護士の前にツカツカと近寄り・・・、 いきなりスマホを太刀川弁護士に見せた!
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