第1章

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「これから皆で飲みに行くのだが、君も来ないか?」 帰り支度をしている僕に課長が声をかけて来た。 「お誘いありがとうございます。 ですが、これから友人と会う約束をしているので、申し訳ありません」 「そうか、残念だな。 ま、いいか。 じゃ、お疲れ。 皆行くぞ!」 「「「「「おお!!」」」」」 課長の後ろに続いて、職場の先輩や同僚に事務の女性達がオフィスから出て行く。 女の子達も行くのか、チョット残念だな。 本当は友人と会う約束なんてしていない、でも今日は待ちに待った金曜日、日曜日の夜まで趣味に時間を費やしたい。 会社を出て最寄りの駅から電車に乗り、アパートがある駅の2つ手前で降り、駅前の古本屋さんへ。 今日はどの本にしようかと思案しながら、棚に並ぶ本を物色する。 SFコーナーの一角で好きな作家の本を見つけた。 彼の描いた幾つかのシリーズが整然と置かれている。 グレイストーク卿が主人公のシリーズは全巻持っているから、次は誰にしよう? ディビット・イネスが主人公のシリーズや、カースン・ネーピアが主人公のシリーズも良いけど、今日はこのシリーズを買って行こう。 家に帰って買った本を読みながら、主人公ジョン・カーターになりきって火星の冒険旅行に出発だぁ!!
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