ハイデル騎士団の休暇

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「これから…半(はん)の日までか?毎日大鍛練場で待ち伏せしようという話だ。もちろん手合わせのために」 「毎日って…そりゃ、体を(なま)らせるわけにはいかないが…いや、案外いいかもな?やたらあちこち行って変な疲れ方をするより、鍛練で疲れる方が、だるさがない」 「それに義務ってわけでもないから、気楽にできるし、気分転換に自由に抜け出して、街を散策したっていい」 「おお、そりゃいい!休みって感じだな!それでいて生活習慣が変わらない!来週にうまく繋げそうだな!」 ほかのやつらにも言ってみよう、ということで、近くに座った少女騎士のイルマ・リ・シェリュヌと、男騎士たち、セラム・ディ・コリオ、パリス・ボルドウィン、ヘルクス・ストック、サウリウス・ハングロはもちろん、別の机に行こうとしたステュウ・ロウト、マルクト・シラキウス、ゼノ・カンツォーネ、ラシャ・ベルツィオも呼びとめて、了承を得た。 「ファルとシェイドも呼ぼうぜ!」 ゼノがそう言い、スティンが頷いた。 「ああ、平日だから昼間はどちらも暇かもな。ステュウ、連絡頼む。じゃあ、大鍛練場に8時集合ってことで」 おう、と一団が揃って呼応したので、周りの騎士たちが何事かと注目した。 ハイデル騎士団にとって、楽しい休暇が始まりそうだった。
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