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ユラ-カグナに聞かれて、アークはまた、目を瞬いた。
「平気よ?少し驚いただけ」
そうか?とユラ-カグナは言った。
「どんな変化も受け入れるのにはそれぞれ時間が要る。受け入れられないのではない。変化に対処しようとしているだけだ」
アークはそう言われて、自分の内面を見直した。
動揺していた。
それは恐れにも似ている。
何も言えずに沈黙するアークに、ユラ-カグナは言った。
「心配はないと、判っているはずだ。何か起きても、対処する。だから、何も感じていない振りはするな。自分で自分を追い込むだけだ」
アークは少しの間を置いて、不安だわ、と言った。
「ルークとの関係が変わる気がする」
ユラ-カグナは頷いた。
「そうかもしれないな。そのときは俺が間に立つ。変化は止められないだろうが、互いからお前たちを守る。それが俺の務めだ。任せろ」
アークはユラ-カグナを見上げて、それから頬を染めて下を向き、ありがと、と、言った。
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