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朝? 今何時だ……… って言うか……ここはどこだ? 大きな窓から差し込む眩しい光に目を細め、覚えの無い豪勢な部屋を見回した、人の気配はなく無個性なモデルルームのように生活感を感じない 急に頭が覚醒してガバッと体を起こした 「ここは…………」 そうだ、雪斗のマンションだ 昨夜の記憶が途切れ途切れに繋がってサァっと血の気が引くのがわかった 殆ど強姦寸前だった やめろと暴れる雪斗を押さえ込み体を押し付け無理矢理犯そうとした……… 「嘘だろ……何してんだ……俺……」 部屋の中はシンと静まり返り雪斗の姿はない 壁には擦り付けたような血の跡が残り……夢でも妄想でもない、体の上にはさらっとした手触りの高そうなシルクのブランケットが掛けられている 時間は……携帯を探して明かりを灯すと…… 「9時?!!」 ………既に遅刻している 「やっば………」 慌てて手近な扉を開けると……クローゼット、隣の扉は……住めそうなトイレ  「無駄に広いな………」 やっと見つけたバスルームに飛び込むと大きな鏡に写った自分の姿を見てドキンと心臓が跳ねた シャツが真っ赤に染まり血が変色してカペカペになっている 鏡を覗き込むと下唇が切れて血が固まり、口を開けるとパリッと傷口が開いてしまいそうだった 「結構切れてるな……」 切り傷の周りは血豆も出来て外から目立つが今の問題はそこじゃない シャツの血は簡単に洗って落ちる限度を超えている、つまり使用不能…… 雪斗の服が着れるとは思えないがTシャツなら入るかもしれない、ジャケット着て会社まで行けば緑川がトラブルに備えてシャツとネクタイを常備している筈だ 何よりも時間が惜しい、シャワーを借りてバスルームから出るとリビングテーブルの上に綺麗に折り畳まれた白いシャツが置いてある事に気付いた 広げて見るとどうやらサイズは合いそうだが雪斗のシャツにしては大きい、勝手に借りていいものが迷ったが仕方がない 会社まで全速で走っておよそ5分、身だしなみを整え部屋を飛び出た
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