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メッセージを刻んだ誰かを救う。
その為に僕は人生を捧げる
妖精の中の誰かさん。
魔王軍の兵士の姿はない。
ミラを説得する最後のチャンスだ。
-神殿-
ここにミラはいる…!!
アルグは神殿の入り口の前で深呼吸して聖剣に触れた
聖剣の光が神殿の奥へと続いてる。
迷いはなかった。
神殿の調査の結果。
ミラは恐らく一番重要な『門』の前だ。
アルグが門に走った。
視界に門が見える。
門の中に霧のように揺らいで幻のような別世界の姿をうつしている。
アルグの姿をとらえたミラはくるりとアルグの方を向いた。
魔王ミラ
「アルグ、やはり来たか。ダメだと言ったよ?」
ミラが自虐的に笑う。
勇者アルグ
「ミラ、戦いは終わった。君の望まぬ結果かな。もういいだろう?僕らが立場の為に争う理由はもうない」
魔王ミラ
「アルグ、君は本当に頑張った。私の軍と人間の軍の全面衝突を回避した。私の負けだ。彼が死んだ時にこう考えていればな…」
勇者アルグ
「ミラ…僕は死にたがりの君を説得するのは不可能だと思う。だから最後にこれを。君の故郷にあった。君の手元にあるべきだ」
アルグはミラに妖精王の日記を手渡した。
魔王ミラは何とも言えない顔で日記を受けとると。
アルグに微笑んだ。
ありがとう…と。
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