コンビニ…もし君があの時ジャ〇プを売っていてくれれば僕は…

3/3
前へ
/3ページ
次へ
 だが僕は冷静だった。(後から考えると多分テンパっていた。)  とりあえずレジにいたおっちゃんに大声でこう聞いたんだ? 「ここってジャンプとかの類置いてないんですかね!?」  店内の時間が止まったような気がした。  だがおっちゃんは大人だった。 「ああ、あるよ~」  そう言っておっちゃんはジ〇ンプを一冊取り出してくれた。  そして会計の時、僕は何を思ったのか言い訳がましくこう言い放った。 「いやあ、店は言ったとたん18禁の看板が目に入ったんでおどろきましたよ~」  苦しい、これは苦しすぎる、だが16歳にできる抵抗はこれくらいしかなかったのだ。  だがおっちゃんは大人だった。  おっちゃんは懐かしいものを見るような微笑ましいものを見るような目で苦笑しつつこう言った。 「うちの店は半分以上がそういうのだからねぇ~」 「へぇ~そうなんですかぁ~」  そんな意味不明な会話の後、会計を済ませ、僕はダッシュで店を出た。  そして家に着いて気づいた、チャリ忘れてきた。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加