後悔

6/6
前へ
/82ページ
次へ
俺の過去・・・。 サクラお爺ちゃんの事まで、 小説には書かれている。 啓介は、もう一度 うさちょろさんが書いた小説を読みかえしていた。 「 啓ちゃん・・・。」 「 小・中・高校・・・同じ。」 「 ハングル文字の消しゴム・・・。」 「 一緒に下校・・・。」 これは、 全て俺と恭子の物語に・・・。 クリエイター : うさちょろとは、 未来の恭子の事なのか・・・。 確か、すずは、 うさちょろさんは、すずの大切な人・・・。 だとすると、 すずは・・・、 「 恭子の娘なのか! 」 そう言えば大和が言っていた、 新居の登記の際、恭子のお腹には子供がいたと、 あの頃で、ちょうど高校生位・・・。 すずと、同じ年頃だ。 初めて逢った時から、 恭子と重ねてしまう一面が多かったが、 彼女の血がかよったものならば、なおさらだ。 「 だとしたら、今は小説を通しわかる 恭子の気持ちに応えろと言うことなのか? 」 恭子の気持ちをもっと自分に向け、 彼女の恋人にふさわしい男になる為、 小説の彼女の気持ちに、 もっと、寄りそう事にした。 「 まずは・・・ サクラお爺ちゃんに、最後のサクラを見せるんだ。 」
/82ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加