満開

2/8
前へ
/82ページ
次へ
「 いい話じゃないか。」 「 先生聞いてたの?」 「 ああ。」 「 実行するなら、演劇部の顧問の先生の了解が必要だな。」 「 美咲、演劇部の顧問って?」 「 九鬼先生だよ。」 「 えっ!生徒指導のあの、九鬼!」 「 もうだめじゃん。他の方法考えなきゃ。」 「 おいおい一樹、 その件、先生に任せろよ。」 「 でさぁ。  ピンクの画用紙かなんかで・・・。」 「 おーい!無視かぁ。」 「 だって、先生、九鬼先生にいっつもペコペコじゃん。」 「まぁ、大先輩だからな。 でもな、それとこれは別だよ。 昼休みに相談しとくから、期待して待ってろ。いいな。」 そして昼休み。。。 美咲に斎藤、石橋、田中・・・。 クラスの演劇部員達が、九鬼先生に呼び出された。 「 悪い事したなぁ。恐らく、伝統ある演劇を公私混同するなぁ! とか、怒られてるんじゃないか・・・。」 しばらくすると、 美咲達が戻ってきた。 「 恭子! OK!」 「 えっ。」 なんと、演劇部、美術部合同で、 サクラサプライズを実行する事が決まった。 「 どう言う事?」 「 実はね。九鬼先生この学校の卒業生なんだって! でねっ、入学した時、サクラお爺さんに写真撮ってもらってたのー。」 「 ええええっー。」 「 その頃は、サクラおじさんって呼ばれていたみたいなんだけど、 その頃から、ちゃんと、サクラが呼んどるぞ!って言ってたみたい。 それと、 先生の間や、他のクラスからも、同じ様な提案があったらしくて、 是非皆でやろうって、校長先生も大賛成だって。」 「 やったー!」 「 それで、皆にはボランティアで、参加してほしいんだぁ。」 「 もちろんだよ。」 こうして、一樹、大和、啓介、恭子達は、 サクラサプライズを実行する事にした。 実行日は! 3日後の土曜日、サクラお爺ちゃんが施設へ出発する朝に確定した。
/82ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加