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「 いい話じゃないか。」
「 先生聞いてたの?」
「 ああ。」
「 実行するなら、演劇部の顧問の先生の了解が必要だな。」
「 美咲、演劇部の顧問って?」
「 九鬼先生だよ。」
「 えっ!生徒指導のあの、九鬼!」
「 もうだめじゃん。他の方法考えなきゃ。」
「 おいおい一樹、
その件、先生に任せろよ。」
「 でさぁ。
ピンクの画用紙かなんかで・・・。」
「 おーい!無視かぁ。」
「 だって、先生、九鬼先生にいっつもペコペコじゃん。」
「まぁ、大先輩だからな。
でもな、それとこれは別だよ。
昼休みに相談しとくから、期待して待ってろ。いいな。」
そして昼休み。。。
美咲に斎藤、石橋、田中・・・。
クラスの演劇部員達が、九鬼先生に呼び出された。
「 悪い事したなぁ。恐らく、伝統ある演劇を公私混同するなぁ!
とか、怒られてるんじゃないか・・・。」
しばらくすると、
美咲達が戻ってきた。
「 恭子! OK!」
「 えっ。」
なんと、演劇部、美術部合同で、
サクラサプライズを実行する事が決まった。
「 どう言う事?」
「 実はね。九鬼先生この学校の卒業生なんだって!
でねっ、入学した時、サクラお爺さんに写真撮ってもらってたのー。」
「 ええええっー。」
「 その頃は、サクラおじさんって呼ばれていたみたいなんだけど、
その頃から、ちゃんと、サクラが呼んどるぞ!って言ってたみたい。
それと、
先生の間や、他のクラスからも、同じ様な提案があったらしくて、
是非皆でやろうって、校長先生も大賛成だって。」
「 やったー!」
「 それで、皆にはボランティアで、参加してほしいんだぁ。」
「 もちろんだよ。」
こうして、一樹、大和、啓介、恭子達は、
サクラサプライズを実行する事にした。
実行日は!
3日後の土曜日、サクラお爺ちゃんが施設へ出発する朝に確定した。
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