傷心

1/7
前へ
/82ページ
次へ

傷心

誰もがやってよかった、 そう思えるサクライベント。 感動的な、出来ごとの裏側で、 新たな事態が起こっていた・・・。 「 ねぇねぇ。聞いた恭子?」 「 何を?」 「 クレームの事よ。」 「 どうしたの、美咲ちゃん。」 「 ああっ、啓介君。」 「 サクライベントでさぁ。 誰かの保護者、バカな親がクレームの電話を 学校に入れてるんだって!」 「 もーう。最悪。 そんな親なんか! 最低だよね。」 「 うん。そうなんだ。」 「 でも、なんで?」 「 学業を専念すべき時に、 何をくだらない事やってるんだって! 帰りが遅くなるし、勉強が遅れるとか。 ムカつくでしょ。」 この時、恭子の顔色が一瞬変化したことに気がついた。 その訳は、 この夜、うさちょろさん、 そう、恭子の書いた小説を読んで知ることとなった。
/82ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加