傷心

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うさちょろさんの小説を読むと、 昨年の文化祭の事が書かれていた。 ////// 信じられなかった、 自分の父親の事が・・・。 毎日、塾も家庭教師も 親の言われるがまま学業に励んでいた。 放課後、 文化祭の準備で帰りが遅くなった時、 そんなくだらない事に時間を使うなと、 叱られた・・・。 大人になっても、 何の役にも立たないと・・・。 この時、父は学校に抗議すると言いだし、 電話を掛けようとした。 そんな事・・・。 翌日からの、居残りをしない事を条件に、 なんとか学校へ連絡を入れる事を止める事が出来た。 これが・・・私の父。 全ては、父の選んだ大学に入学する為・・・。 でも、本当はそれだけでは無い、 私は、知っている。 父が本当に企んでいる事を・・・。 我家に珍しくお客さんが来た。 その時、私は聞いてしまった。 それは、 父の会社の取引先の息子さんと私を、 結婚させようとしている。 その為には、名の知れた一流大学くらい 出ていないと・・・。 今どき、政略結婚みたいな、 そんな事考える人がいるなんて、 それが自分の父だなんて・・・。 お父さんなんか・・・ 大嫌い! ////// 「 えっ!嘘だろう。」 なんなんだよこれ! でも、もしも事実なら、 あの頃、恭子ちゃんは・・・ こんなにも、 苦しい思いをしていたんだ。 全く、気がつかなかった。 どうしようもない馬鹿は・・・。 俺だったのかも知れない。
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