世界が壊れた日

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世界が壊れた日

  理由は何となく。 そんなしょうもない理由で、あたしは高校一年の夏に高校を中退した。 前触れなんて皆無。 目立たず、騒がず、だからといって協調性がないわけでもない。 成績も普通。 生活態度も普通。 交友関係も普通。 というより、愛想笑いの得意だったあたしは、これだけは良好と言ってよかったかもしれない。 ほどよく学校という枠に嵌まっていたあたしは、誰が見ても普通と呼ぶに相応しい生徒だった。 つつがなく高校生活を送る自分。手のかからない子供。だからこそ、両親はあたしの道義に外れた行為を許さず、中退と同時に古びたアパートでの一人暮らしを余儀なくされた。 枠の中で築いてきた友情も、あっけなく壊れた。
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