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「岬、待ちましたか?」
「アッ、いえ、僕も今着いた処です。」
岬は緊張していた。
「岬は食事は、済んでますか?」
「いえ、まだですが…」
「では、軽く食事しながら話しませんか?」
「えっと、僕は…」
「アァ、岬は食が細そうですね。」
「すいません。」
岬は俯いてしまった。
「じゃあ、私の行き付けの処だけど構わないかな。」
岬に断る権利は無かった。
本上に連れられて来た処はこじんまりとした、バーだった。
「ここは、私の行き付けだけど、何か食べれそうですか?」
「余り、食欲は無いのですが…」
「お酒も弱いですよね。」
「オーダーは、決まりましたか?」
「アァ、タケチャン。私は、ジンのロックと軽い摘み、後フルーツの盛り合わせ有るかな?彼、余り食欲無いようなんで。後は、オレンジジュースで良いかな?」
最後の確認は、岬に言っていた。
岬は唯、頷くだけだった。
岬の頭には、本上にどう切り出すかで一杯だった。
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