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「この店は私がプライベートで来る店なんです。」
「ええ、雰囲気の良い店ですね。」
岬はお世辞で無く応えた。
「マァ、難を言えば店は、常連ばかりですぐ話しに入りたがる事ですかね。」
本上がそう言った途端に声が掛る。
「あれ、雄大さん、久し振りですね。」
「あれ、秀さんこそ珍しいですね。」
「アレ、佐田?」
秀の連れが岬を呼ぶ。
「あの、羽柴先輩ですか?」
高校の時の先輩が立っていた。
「岬、知り合いですか?」
「ええ、羽柴先輩とは同じ高校で、いろいろ御迷惑を掛けまして…」
「そんなことないぜ。大体俺の方が佐田には、世話掛けたからな。」
「なんか、いろいろ知り合いのようですから同席しませんか?」
本上が二人に提案する。秀が、テーブルに置かれたファイル目を止めた。岬は慌ててファイルを背中に隠す。
「ああ、そうだ。今、車を探しているだが、難しくて、手伝って貰えると助かるのだが、お願いして良いかな?」
本上の言葉に応えるように二人は、席に着いた。
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