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「佐田は、今は何してんだ?」
「今は僕は、車販売の営業です。」
「あれ、お前、エンジニア志望じゃなかったか?」
「それは…」
岬には、答えられなかった。
「秀は、まだこの店に来てるとは思いませんでしたよ。」
本上が気付いたように話を逸す。
「エェ、この遼さんが店に来たがるんですよ。」
「なんだよ、それ?俺は一人で呑みたいって言っても秀が、ダメって言うからだろ。」
「何でも僕のせいにしないで下さい。」
「マァ、良いではないですか。こうやって、岬も知り合いが居た方が、緊張しないで済みますから。」
本上は、岬に笑いかけながら二人に話しを振る。岬は慌てて二人に笑いかけた。
「羽柴先輩は、今は何してるんですか?」
岬は話題が解らず取り敢えず遼に話を振る。
「あっ、俺は探偵事務所で電話番してる。」
「遼さんは、すぐ変な依頼請けて困るんですよ。」
「俺は、別に…」
「違うと言えますか。」
「それは…」
「二人は、同じ会社なんですか?」
「佐田君、別に普通に話せば良いですよ。遼さんは、別に気にしない人ですから…」
秀が岬に笑いながら、岬の緊張をほぐすように話掛けた。
「ダメだって、佐田は昔から人見知りが激しいから、緊張するなと言うのが無理だって、」
「遼さんは、そんなに岬の事解るんですか。」
「アッ、佐田とは一年間一緒に暮らしてたからな。」
遼は何故か本上に対して優越感を感じていた。
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