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「いらっいませ、今宵の御指名はございますか?」
優しく出迎える。ここに来るまでにかなりの勇気が有ったのだろう。
「あ…あの、初めてなので…」
「かしこまりました」
青年は落ち着かない様子だ。
「お客様こちらへどうぞ。」
店内の中でも観葉植物で死角になる席を用意する。
「それでは、少々お待ち下さい。」
青年は不安気に男性を見送っている。彼もまた自分の魅力に気付かない一人だった。
「初めまして、誠です。」
テーブルに着いたのは、青年とあまり年の離れていない青年だった。
「あ…あの、僕…初めてなのでよくわから…」
「大丈夫ですよ。どうします、何か飲みたいですか?」
青年は困っていた。
「そうですね、ゆっくり飲みたいからボトル入れますか?」
誠の言葉に青年は頷く。
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