異動

3/5
前へ
/174ページ
次へ
「佐田 岬、営業二科に異動だ。」 岬は信じられなかった。自分は、人見知りが激しい。自分の性格を知っているからこそ、エンジニアを希望した。メカを触っていると落ち着く。昔から、身体が小柄で友人の影に隠れることが多かった。 そんな自分が嫌いだったが、パソコンに向かう時だけが自分を出せた。 友人達はそんな自分を守ってくれた。 社会に出て、守ってくれる友人達は居なくなったが、パソコンに向かう時だけが自分を守ってくれた。 そんな自分に異動の話が来た。 しかも、営業だ。岬にはどうする事も出来ない。 そのまま辞令を受けたのが間違いだった。
/174ページ

最初のコメントを投稿しよう!

482人が本棚に入れています
本棚に追加