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「うん?」 エミは笑顔を浮かべ、俺の方へと振り向く。 ああ、その笑顔に、一体幾度救われたことか。お前が無邪気に、楽しそうに笑う姿に、一体幾度勇気づけられたことか。 抱きしめてもらっていいか? キス、してもいいか? ここで事情をもう一度説明すれば、エミは言うことを聞いてくれるのだろうか。何せ、最後。もう二度とできないのだから。俺も男として、惚れた女にはけじめをつけるべきじゃないだろうか。 「・・・明日もまた来ような」 意気地なし。 我ながらそう思う。最後くらい、勇気を出せばいいのに。これだから、告白も何もできないんだよな。エミはうん、と言って、俺たちはまた歩き出した。
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