人は流れるもの

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どんなに優秀で何年も頑張っていても、企業さんから見たら派遣は派遣だ。必要がなくなったら最短一ヶ月で切ることができる。 期間満了は悔しいけれど、それが派遣のお仕事だ。 とにかくスタッフみんなに知らせないと。 お仕事なくなっちゃうって知ったらみんなどんな顔するかな……。 20人全員に合った仕事を探してあげなきゃ……。あと一ヶ月で間に合うかな……? 不安な気持ちで製造現場に踏み込み、手前にいるスタッフさんから一人一人声をかけていく。 「お疲れ様です、ミントさん。ちょっとお話があるんですけど」 「鈴木サン、ワタシ仕事終わっちゃうネー」 「えっ!?もう知ってる!?」 「チョット聞いたヨ」 「そっか……。でも!!ミントさんが行ける仕事探すからさ!!大丈夫だからね!?」 「ア、イヤ、ワタシは国に帰るから大丈夫デス」 「えっ!?そうなの?」 「もう何年も帰ってないネ。一回帰るヨ。また日本来たら鈴木サンに連絡シマス」 「そうかぁ、さみしいなー」 確かに、国に家族を残して来ているスタッフさんが大半だ。一旦帰ろう、ってなるのもわかる。
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