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随分と遠くまで来ました。
新幹線と電車とバスを乗り継ぎ、やっと着いた先はーーー
「ここどこ?」
「俺の…育ったとこ。まっ実家みたいなもんかな。」
そう言うと篤は一軒の民家にズカズカと入っていきました。
「ただいまぁ。あれっ、返事ねえな?ババァ遂にくたばっちまったか?」
と勝手に上がり込む篤に私が戸惑っていると、
奥からとってもふくよかな優しい笑顔の女性が出て来ました。
「久しぶりだっていうのに相変わらずだねぇ、あっくんは。」
「あっくん!」
予想外の呼び名に思わず声に出してしまいました。
「ったく、あっくんて呼ぶなって言ってんだろ。大体、俺、いくつだと思ってんの?」
そんな遠慮のないやり取りを私はただただポカーンと見ていました。
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