第2章

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しゃがんで少女に「ありがとっ」を言うと、「八尾静流です」お辞儀する静流に握手で応じる設楽会長。そこまでを箱詰め1セットに、メンバーが次々と少女の紹介に合わせ静流をトレースしていく。 「よーちゃ…じゃなくて、ロッポンギ・ヨリさん!王子様みたいでしょ?」 「六本木縁です」 王子様よろしく右手を胸に添えて会釈をすれば、遠目で様子を伺うスタッフの腰が砕けるほど高貴な雰囲気漂う美少年・縁。静流より5センチほど低い身長に漆黒の髪と瞳を持つ15歳だ。 「キサラギ・ミチナガさん!女の子よりも可愛くてお人形さんみたいっ」 「如月三智長です」 “女の子” “お人形” とNGワード2つにも完璧なアイドルスマイルの三智長は17歳。メンバー最小162センチの小柄な身体に、大きな垂れ気味の瞳と栗色のフワフワヘアーがトレードマーク。(らしい) 「リーダーのミツイシ・ナギさん!ダンスがカッコよくて、お話もすっごく面白いの」 「三石凪です」 メンバー唯一の大学生で19歳。ギリギリ170に届かない身長をそのまま公表する正直者の凪は、明るめの髪に色素の薄い瞳。そしてメンバーから“ エロぼくろ” 呼ばわりされる口元のホクロが特徴的だ。 「最後が、サナ・タクミさん!ママがここにいたらきっと気絶しちゃうわよ、おじいちゃまっ」 「佐奈拓海です」     
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