第2章

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第2章

「タクミっおめでとー!」 「ちょっ…お前ら!いきなり抱きつくなってばっ」 「いーじゃん、うれしーんだからっ」 「はいはい、さんきゅ。ってシズル、お前もかっ」 グループで持つレギュラー番組撮りに楽屋入りしたところで、メンバーからのハグラッシュ。拓海をもみくちゃにする様子に、スタッフたちがクスクスと笑っている。 「ほんっと仲良いですよね、シスの子たちって」 アイドルグループ『システム5』。世間で『シス』と呼ばれている彼らは、自他共に認める仲の良いグループで、それが更に人気を後押ししているらしい。 「見てるとほっこりするよね~。仕事もしやすいし」 「美DKのわちゃわちゃとか…BL趣味なくてもヤられるわ」 「役得以外のなにものでもないですよ、コレはっ」 番組に関係ないスタッフがちらほら紛れ、通常より多いスポンサー関係者と相まって人口密度が高くなるのが“ シスの現場あるある” 。メンバーはと言えば慣れたもので、人目気にせずじゃれ合うのだから密度は高まる一方だった。 「ちょっといい?」     
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