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「いやいやいやいや……!」
いくらなんでも考えすぎだ。
冬室くんの病名は知らないし、ましてや再発したなんて話も聞かない。
最近、冬室くんとよく一緒にいるから変に思い込んでしまっているんだ。
「……あー、バカなこと考えてないで更新しよ……」
私はコメント画面から編集画面に切り替えた。
でも、やっぱり頭の中はうまく切り替わらないようだ。
いつものように入力しながら、それでも頭のすみはコメントのことを考えてしまう。
(……冬室くんじゃないとしても、どんな人なんだろう)
口調の感じから女の子かと勝手に思っていたけれど、違うかもしれない。
このサイトに限らずインターネット上では口調や一人称で推測する性別なんてあてにならないし。
それに、病気のことがあるにしても、共感するのは翔太に対してばかりだ。
……男の子なのかな。
それがわかったからと言ってどうしようもないのだけれど、ついついかんがえずにはいられない。
ただきっとはっきりしているのは、彼はこの小説に自分を重ねて、励みにしてくれている。
私の創作だと知らずに、実際にあったことだと思って、共感しているんだ。
「…………私、最低だな」
きっときっと、最低なうそをついている。
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