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二時間程、車を走らせて、他県の住宅街の中に入った。
有料駐車場に車を止めると、土産を持って歩いてみた。
君島の家は、古い民家であった。どこか、旧家で趣があった。
黒塗りの木の塀の先には、木の門があった。
門の中に入ると、大きな木があり、その横に玄関があった。
「こんにちは、氷花です」
チャイムのようなものも、何も無いので、ドアを叩いてみた。
すると、中で足音が聞こえていた。
「氷花君と慶松君だね。上がって」
エプロンを付けた君島がやってきた。
どうして、来客であるのに、エプロンなのであろうか。
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