第六章 夏は草に埋もれて

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 君島は、祠堂を思い続け、この実家を離れて地方で講師となった。 その地方には、祠堂が住んでいた。  君島は、幾度も祠堂の工場を訪ねていた。 そして経営が苦しいと知り、自分も協力できないかと申し出ていた。 「そこで、事故が発生しました」  咳をしながら、辺見の妻の朝子がやってきた。
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