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一時間程度の説明であったが、二十年分の重みがあって、どっと疲れてしまった。
でもこれで、特許の秘密は分かった。父親が息子に託したものであったのだ。
「お願いしたい事は、今の特許はもういいです。K商事に新製品を作ってください。
その特許使用料は、K商事に請求してください」
よくよく製品を分析してみると、変更して欲しい部分があったのだ。
今までは、祠堂の工場は設計されたものを作っていた。
でも、開発者が分かったのならば、開発して欲しい。
それに、辺見はお金を受け取った方がいい。
「啓一は元気だったかな?」
「元気でしたよ。奥さんの仁美さんから、サラダを貰いました。農家を継ぐそうです」
辺見は、笑顔を浮かべていた。
問題が多く、会いに行けないらしい。
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