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「啓一の誕生日だった……済まない事をしてしまった」
仁美の様子を語ってしまった。
俺は、野菜をそのまま食べて、洗いなさいと園児のように叱られた。
「そうだったね。もう一つ、心残りがあったね」
それは啓一夫婦に、子供が産まれなかった事であった。養子も不審死している。
「どうにも、祠堂は不審な死が多くてね。事故死なのかな。呪われているように思える」
「どうして、呪われるのですか?それに、どうして秘密を打ち明けてくれたのですか?」
理由もなく、辺見が呪いなどという言葉を口にするとは思えなかった。
それに、長く秘密であった事を、俺達に話したのは何故なのであろうか。
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