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食事が終わると、朝子は具合が悪いので帰ると言った。
既に、顔は土色で、吐き気もあるようであった。
「ゆっくりしていってね」
朝子が帰ってゆくと、君島は改めて俺達を見た。
「大学では、君達が二人きりでいるところは見なかったね」
それについては、再会したとしかいいようがない。
「これは、教師ではなく、ただの男の話だと思って聞いて欲しい。
私は、男性しか愛せない」
朝子も闇を抱えていた。
夫婦でありながら、辺見も君島しか見えていなかった。
「辺見君、まあ学生時代は祠堂君だけどね、女性に人気でね、私は手を伸ばせなかった」
君島も友人でいいと思っていた。
しかし、工場の相談をされた時に、どうしょうもなくなり抱いてしまったという。
そして、一度、手に入れてしまうと、止まらなくなっていた。
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