第七章 夏は草に埋もれて 二

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「……?何のローション」  そこで、互いにパッケージを見てしまった。 どうも化粧水の類だったらしい。 「仕切り直しで、これは食べても平気なローションね」  内臓に入ってしまうので、食べても無害は必須の気がする。 「氷花、綺麗だよ」  毎回思うが、顔を見て言われるのも嫌だが、尻を見ながら言われるのも嫌だ。 俺が、手で尻を隠そうとすると、余計に慶松が力を込めてくる。 「指、入れるよ」  そこで、慶松が指を差し込んできた。 一本ならば、さほど痛くはないし、異物感も少ない。 硬いものが、当たっているという感覚しかなかった。 「……いつもより、きついかな?」  いつもと変わらない気がするが、慶松がローションを足していた。 慶松は丁寧で、ローションも手で温めてから添えてくれる。
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