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「それが、気になっているのか……」
慶松がため息を付くと、どこからかグッズを出してきた。
小さな音を立てるモーターのようなもので、親指ほどの大きさに、コードが付いていた。
「どうするの、それ?」
何となくわかってはいたが、聞いてしまった。
慶松は、少し笑うと、そっとグッズを当ててきた。振動が、敏感になっていた部分で響く。
「本人の気持ち次第だよね。俺達は口出しできないよ……」
それは分かっているのだが、祠堂に関わった女性は不幸過ぎる。
役目を終えると、皆、自ら死を選んでしまう。
まるで、先人の妻たちの威光を称えているようにも思える。
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