第七章 夏は草に埋もれて 二

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 慶松は、俺がどうして驚いているのか、不思議そうに見ていた。 「B君は感覚を止める。氷花は、感覚を復帰させる。 対局の存在で、惹かれ合うように出来ているのかもね」  そこが、疑問ではない。 俺が、手を振って否定すると、慶松が再び荷物の整理を手伝ってくれた。 「そこではなくて、弥勒の件で……」 「宍戸君は、自分は弥勒の一位を知っている。一人も支持者を聞かないのに、一位であるのは、 弥勒の五人が、一致して支持したからだ」  その人物は俺しかいないと、宍戸が推測していたという。  では、B君も支持したということになる。 俺はB君と、何か接点があったのだろうか。
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