第七章 夏は草に埋もれて 二

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 食べる事で、大地に感謝し、太陽に感謝し、森と全ての生き物と共存している事を知る。 「俺が示すのは、共に生きるコトだ」  弥勒は死のプログラムを作動させながら、指示したものは生きる事であったのか。  だから、B君は俺に死を見せ、生きる事の意味を問うている。 「生に意味を考える事は、人間の傲慢だよね。この世界は、生きている事でまわっている。 人も世界に住んでいるということだけ」  そうか、俺も分かった。
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