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「……どうしてなのかな、祠堂家は都合よく保険金を入手している」
でも、祠堂の兄弟は真面目で、よく働き、犯罪に関わるような人物では無かった。
それに、見た目が良いらしい。
「氷花君のように、ずば抜けていい容姿ではないけどね、祠堂兄弟も何というのか、
二枚目でね」
祠堂兄弟は、飲み屋に行っても、知らない客に酒を飲まされるような、
どこか人好きのする容姿だという。
「佳嗣君も、よく患者の家に強制的に連れてゆかれていたよ」
感謝の気持ちで、拉致されてゆくらしい。
「他は、あんまり知らないかな……」
「お話、ありがとうございます」
地元で、祠堂家がどのような存在であるのか、少し分かったような気がする。
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