第八章 夏は草に埋もれて 三

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 翌日の早朝、信哉は車でやってきた。 車から降りる事に時間がかかるらしく、電話で俺を呼んでいた。 「慶松、行って来る!」 「気をつけてね。両親によろしくね」  慶松が眠そうに降りてきて、手を振って見送ってくれた。  車に荷物を載せると、助手席のドアを開けた。 助手席には、小さな弁当が置いてあった。
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