第八章 夏は草に埋もれて 三

3/24
前へ
/604ページ
次へ
「信哉さんのお弁当ですか?」 「それは、氷花君のだよ。静香が作ってくれた」  浅見が、弁当を作れるとは思っていなかった。 恐る恐る蓋を開くと、パンとチーズ、ハムが並んで置いてあった。 料理というよりも、並んで置いてあるという感じになっている。  しかも、全て生の状態であったので、早く食べないといけない。 「……静香は、料理ができなくてね。それで精一杯だけどね、 作ろうと思った事は評価しようかな」  これは、作ったのであろうか。詰めたという感じもする。 「ありがとうございます」  でも、素材には拘っているので、食べるとおいしい。
/604ページ

最初のコメントを投稿しよう!

188人が本棚に入れています
本棚に追加