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「……こんなに難しい条件を、この犯人が考えたとは思えない」
信哉は、犯人は捕まったのではなく、野放しなのだと主張していた。
それには、俺も賛成ではあるが、B君は捕まえられない。
「この犯人は、仕事を切られた悔しさを爆発で表現しました。
でも、これでは、この男の会社の社員は、却って皆失業者になってしまった」
これでは、会社の存続が難しいであろう。
「それはね、この会社は借金で自転車操業だった。
そこで、仕事を切られたので、倒産は次の決済日だった」
それでも、爆破によって終了を選ぶのはどこかおかしい。
「あ、ごめん。一度、休憩するね」
信哉は、一時間に一度の休憩と決めていた。
「あ、次、俺が運転します」
「それは、ダメ。俺が運転するスケジュールで来ているから」
この計画性の徹底は、どこか浅見に似ている。
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