188人が本棚に入れています
本棚に追加
「静香からメールなのかな?」
「そうです。会社の様子が来ました」
そこで、浅見が男性にメールしているのを見るのは、父親以外は初めてだという。
「婚約者がいらっしゃると聞きましたけど?」
「メールという間柄ではないよ」
浅見と婚約者は、絵に描いたようなカップルだという。
でも、優し気な笑みの中には、愛情は無かった。
「さてと、出発しようか」
再び車で走りだすと、信哉が歌を歌っていた。
「お上手ですね」
「そうかな。でも、最近は全く歌っていなかったけどね」
信哉は、どうしてなのか理由は分からないが、
俺と会って、現状がすんなり飲み込めたという。
信哉は、病気は治っても、自由に歩けなかった。
これで、治ったなんてと否定していたが、リハビリすればいいのかと、
すんなり思えたらしい。
最初のコメントを投稿しよう!