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図面を見ると、よく出来ているのだが、どこか無駄があった。
俺が無駄を指摘すると、改良版が送られてきた。
今度は、無駄を使用する方向で再設計されていた。
「無駄ではなく、可能性なのか……」
辺見の設計の方向性が分かる。
辺見は、最初から変容してゆく部品の未来をみている。
でも、このままの状態で改良するよりも、次の部品を考えた方がいいのではないのか。
そこが、俺と辺見の考え方の違いであった。
でも、辺見の変容可能な部品というのも、パズルのようで面白い。
「まあ、アリではあるかな」
図面に笑っていると、辺見が俺にコーヒーを手渡ししてきた。
どこからコーヒーが出てきたのかと、周囲を見てみると、ポットが用意されていた。
「ありがとうございます」
コーヒーを飲むと、再び図面を見る。
今度は各種の測定値を確認してみた。
まずまずの性能で、売っても問題はない。手堅い製品で、汎用性もある。
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