第八章 夏は草に埋もれて 三

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 今度は、B級で盛り上がると、高速を降りた。 普通の道では、やはり、信哉の足では難しい。 それに、田舎道なので、慣れていないと怖いだろう。 「コンビニに止まってください。俺が運転します」  これは、譲れない。 すると、信哉は残念そうにコンビニに止まると、後部座席に移ってくれた。 「何故、後部座席?」 「運転席と、後部座席から降りられるように、車椅子のセット器材を作ったからだよ」  助手席に乗るという選択は無かったらしい。  俺は運転席行くと、ミラーなどの位置を確認しながら、座席の高さを合わせた。 ブレーキの重さが、本当に軽い。 これは、急ブレーキをかけてしまいそうであった。
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