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出店が並び、綿菓子やリンゴ飴が光っていた。
こんなに、地上が綺麗だったのを、俺は知らなかった。
花火の頃になると、どうしてなのか、泣きたくなった。
木から降りて家に帰ると、どこに居たのと、両親に聞かれた。
俺は、祭りを見ていたとだけ言った。
あちこちから、俺の所在を聞かれていたという。
「信哉さん、神社です」
車椅子に信哉を移し、運搬装置は降りる時のため、そのままにしておく。
神社は森を後ろにし、黒い小さなものであった。
でも、時折は参拝客もいるので、掃除はされている。
「お賽銭を入れましょうか」
ここの湧水も美味しいのだ。
手を洗う前に、散々飲んでしまった。
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