第八章 夏は草に埋もれて 三

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 その全てを、再び納めてくると、トボトボと移動し、再び身代わりを購入しようとしていた。 「待ってください」  しょうがないので、信哉をご神木に連れてゆく。 「はい、木に触れてください」  少し浄化しておこう。 「はい。買いに行っていいですよ」  信哉は走るように車椅子で移動すると、今度は笑顔で戻ってきた。 しかし、手には大量の身代わりがあった。  この札の収益は、神社の維持と修復に使用されている。 信哉は、かなり貢献していた。 「この木が、氷花君が花火を見ていた木なのか……」  俺は。この御神木に登ったと、信哉に言っていただろうか。
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