第九章 夏は草に埋もれて 四

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「もしかして、俺……バカ?」 「お守りも買ったし、次に行こうか……」  次は、実家の予定であったが、時計を見ると、予定よりも早い時間であった。 ならば、もう一か所を回ってみよう。 「はい。次に行きましょう」  階段を降りてゆくと、遠くまで見える田に、風が吹いているように見えた。 自転車では苦労すると言いながらも、やはり自転車で走りたい。 真っすぐに進めずに、又、強い風に押されて走った自転車が懐かしい。
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