第一章 木の上の神様

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「まだ、雨だよ。でも、明日は帰るよ」  そこで、祠堂の噂について慶松に説明してしまった。 「氷花……又、何か考えていないよね?」  電話なのに首を振ってしまい、伝わらないだろうから、言葉で否定しようとする。 「首を振っても、それは嘘だよね」  画像では流れていないのに、慶松には俺が首を振ったと分かったらしい。 「遠見(えんみ)さんに相談してもいいかな……」 「遠見さんは、喜ぶだろうけどね」  そこで、端末を切り替える。 テレビ会議の状態にすると、遠見が喜んで参戦してきた。
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